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安全な事業所の証明「Gマーク」を取得しよう
全日本トラック協会では、交通安全対策などの取り組みにおいて一定の基準をクリアした事業所に対し、安全性優良事業所であることを認定する「Gマーク」を配布しています。
国土交通省のデータによると、Gマーク取得の事業所は、未取得の事業所に比べて事故の割合が半分以下になっています。利用者にとっては安全意識の高い事業者を選びやすくなるというメリットがあります。
利用者に選ばれやすい事業所になるためにも、Gマークを取得するメリットは大きいと言えるでしょう。
安全性優良事業所の数は、制度がスタートした平成15年の時点で、全事業所の2.5%に当たる2,030事業所でしたが、12年目となる平成29年12月の時点で、28.9%に当たる2万4482事業所となりました。
Gマークを取得すると、利用者からの信頼度向上の他にも、幾つかの特典を受けることができます。
[違反点数の消去]
違反点数は通常、3年間違反がない場合に消去されますが、Gマークを取得している場合、この期間を2年に短縮することができます。
[助成の優遇]
Gマークを取得した事業所は、ドライバーの安全教育に関わる研修や、携帯型アルコール感知器の導入、経営診断受診などの費用面で、全日本トラック協会より優遇措置を受けることができます。
[保険金の割引]
一部の損害保険会社では、Gマーク取得の事業所に対して、保険料の割引を行っています。
*この他にも、補助条件の緩和や、継続した取得による表彰など、様々な特典が用意されています。

Gマークの申請には幾つかの条件があります。
安全性優良事業所として認められるためには、これらの条件をクリアした上で、全日本トラック協会の審査を通過する必要があります。
一朝一夕で得られる認定ではありませんが、低いハードルではないからこそ、クリアした事業所に対する信頼も大きなものになります。
[申請条件]
1.運輸事業の開始から3年以上が経過していること。
2.事業用の車両台数が5台以上であること。
3.過去にGマーク申請に関わる不正で認定の却下・取り消しを受けていないこと。受けている場合は、それから2年以上が経過していること。
4.Gマーク取得後の偽造や不正使用により更生勧告を受けていた場合は、それから3年以上が経過していること。
*これらの条件が満たされていない場合は、「評価中止」となり、評価が行われません。
[全日本トラック協会による審査項目]
1.安全に対する法令の遵守状況(配点40点/基準点数32点)
地方実施期間による巡回指導の結果が用いられます。申請の時点で巡回指導を受けていなかった場合は、後日巡回指導が行われます。
2.事故や違反の状況(配点40点/基準点数21点)
特に事故については、1件でも起こしていれば基準点を上回ることができなくなります。
3.安全性に対する取り組みの積極性(配点20点/基準点数12点)
チェックリストを用いて、安全対策への積極性を評価します。平成23年以降、基準点が8点から12点に引き上げられ、厳しくなりました。
*審査を通過するには、これら3項目全てで基準点を上回り、なおかつ合計が80点以上である必要があります。

文/BUY THE WAY lnc.
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