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大型トラックの車輪脱落事故が急増 日本トラック協会がリーフレットを作成
近年、大型トラック(車両重量8トン以上)のホイール・ボルト折損等による車輪脱落事故が激増していることを受け、全日本トラック協会は「大型トラックの車輪脱落事故が激増中!」と題したリーフレットを作成。10月3日に公式サイト上で発表しました。リーフレットには、車輪脱落事故の発生状況等のデータや、車輪脱落を防ぐための具体的な対策を掲載されています。
大型トラックの車輪脱輪事故は、冬季、スタッドレスタイヤの使用率が高い豪雪地帯で、タイヤ交換から2ヶ月以内に多く起こっています。
リーフレットに記載された調査データによると、車輪脱輪事故全体のうち6割以上が、北海道・東北・北陸信越で発生しています。これらはいずれも雪が多いことで知られる地域です。
事故の時期を見ると、スタッドレスタイヤに履き替える11月~3月に約7割が発生。タイヤの交換から2ヶ月以内に起きたものは約8割でした。
また、タイヤ交換直後に起きた事故のうち、約半数は「劣化・摩耗の確認不備」「増締未実施」に該当。日常点検・定期点検の不備が事故につながることを如実に示しています。
リーフレットでは、車輪脱落事故を未然に防ぐために必要な対策として、「日常点検の実施」「定期点検の実施」「実施手順の明確化」を挙げています。
▽日常点検の実施
ホイール・ナットやホイール・ボルトは定期的な交換が必要です。おおよそ新品から4年を目安を交換の目安と考えましょう。
▽定期点検の実施
ホイール・ナット取り付け時には、ディスクホイールの取付面、ホイール・ナットの当たり面、ハブ取付面などの清掃も併せて行ってください。錆やゴミ、泥などを除いていきましょう。
▽実施手順の明確化
タイヤの交換や、交換後の増締については、正しい方法で行ってください。事業者はドライバーに対して、正しい交換手順を示し、遵守するようにルール化しましょう。
日常点検では点検ハンマーなどを用いて、ディスク・ホイールの取付状態を確認します。ホイール・ナットの緩みは、マーキングやインジケーターなどの方法で、より早期に発見することが可能です。
▽ホイール・ナットへのマーキング
規定トルクで締め付けたホイールナットにマーキングをしておくと、ホイールナットが緩んだ時にマークがずれるので、再度締め付けるべきタイミングがすぐに分かります。締め付ける前にマーキングをしないよう注意して行いましょう。マーキングは「マーキングペン」を使って行います。
▽インジケーターを利用
インジケーターの使用は、ホイール・ナットの緩みを可視化するもうひとつの方法です。インジケーターは、車輪内のとなりあったホイール・ナット同士に装着して使います。装着時のインジケーターは数字の「6」と「9」をつなぎ合わせたような形をしていますが、装着したホイール・ナットが緩むと大きく歪み、緩んでいることがひと目で分かります。
文/BUY THE WAY lnc.
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